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連帯保証人、ひとつ外れました [【回顧録】借金と離婚のいきさつ]

主契約者が元オットで、私が連帯保証を引き受けているものは2つ


(1) 事業用貸し地(ヤード)賃貸の連帯保証人

(2) 銀行融資の連帯保証人


このたび晴れて、(1)賃貸の連帯保証から抜けることに成功しました。

 
この契約の連帯保証人を引き受けたのが2014年12月。

家賃未納発覚して責任回避に動き始めたのが2015年10月。

年末年始をはさんで不動産屋や大家さんと交渉。

そして2016年6月末をもって、連帯保証人の責務から解放されました。

離婚から約1年半、元オットと顔を合わせなければならないつながりはこれでやっとなくなりました。

(融資の返済交渉は元オットと会う必要はないので)

  くわしいいきさつを書いておきたいと思います。
2014年の離婚と同時に会社の代表を元オットに譲ったことで、社名での契約だった賃貸物件の主契約者は元オットになりました。
連帯保証人は元オットの友人がなる予定だったのが、不動産屋が認めず、渋々私も連帯保証人に名を連ねることに。
「家賃が払えなくなったら即解約」と約束をさせましたが、半年後には家賃未納が続き、不動産屋で関係者集まって話し合い。
 
さて、その後。
 
不動産屋社長は2・3・4月と、何度もしぶとく元オットに催促し続け、未納分はあと1ヵ月分というところまで回収していました。
また、その状況を逐一私に報告してくれていました。
 
不動産屋社長:
「○○(元オット)は、毎回のらりくらりと約束を反故にするけど、少しずつでも払っている契約者を追い出すことはできないのよ。
だから終わらせるためには、契約期間終了のとき(2016年12月)に更新しないっていう方法しかない。
それまでに未納分を少しでも減らしておけば、連帯保証人へかかる迷惑は少しは減らせるから。」
 
不動産仲介業百戦錬磨の社長さん。
 
こじれたときの金銭と時間の損失について誰よりもよくご存知です。
私への温情というわけではなく、純粋に自社の損得でそれがもっとも痛手が少ない方法だと判断していたと思います。
一度元オットがつれてきた、代わりの連帯保証人がいましたが、どうやらその人の名前はもう出てきていないようで、
「保証人になるって言ってた人も、逃げちゃったんだよきっと」と社長談。
社長の考えるとおり、私がこの連帯保証から解放されるのは、契約終了の2016年12月になるだろうと私も思っていました。
そして撤去費用や現状復帰費用、未納家賃は、私とともに連帯保証人を引き受けたもう一人の人と半分ずつ負担することになるのだろうと。
しかし!
6月、事態は急展開します。

新たな連帯保証人登場

元オット、また別の連帯保証人になるという人を連れてきました。
Kさんという、初老の日本人男性です。
ご自身も会社を経営しており、途上国から来た外国人を支援したいと、あちこちでボランティアで仕事や生活の世話をしているとのこと。
元オットは、友人の紹介でこの男性と知り合ったようです。
2016年6月3日、またまた関係者一同、今度は不動産会社ではなく、大家さんの会社で話し合いの場を持ちました。
集まった顔ぶれは、
<貸し主>大家さん
<借り主>元オット・新しい連帯保証人
<仲介業>不動産会社社長・役員
<現・連帯保証人>私
この6名。
それぞれの意向は、
<貸し主>家賃さえ払ってくれたら保証人が誰でもいい
<借り主>とにかくこの場所を借り続けたい
<仲介業>借り主への信用ゼロ。できれば解約させたい。
       信用できる保証人がいれば考える。
<現・連帯保証人>とにかく連帯保証人をやめたい
もう一人の連帯保証人は、当日体調を崩して参加できませんでした。
私と考えは同じだから任せた、とのことだったので、私が代表して話し合いに参加。
話し合いと言っても、連帯保証人には意見を述べる権限はナシ。
貸す人、借りる人がすべてを決めるのです。
保証をする人の意見は一切聞き入れてもらえないのがこの「連帯保証人制度」。
責任を引き受けるだけの、損な役回りです。
離婚して以来、問題なく家賃が払われていたら、この問題が持ち上がることはありませんでした。
しかしやっぱり予想通り、半年で家賃を払えなくなり。
本当はその時点で連帯保証人の私が騒いでも、大家さんや不動産屋さんは無視しようと思えばできました。
どんどん債務を膨らませたあげくに、連帯保証人に払わせる。
それが公に認められているのが、日本の連帯保証人制度です。
Yahoo知恵袋や法律関係のQ&Aを見ても、この制度に巻き込まれる人が本当に多いことがわかります。
これをひっくり返す方法は、
1)代わりの連帯保証人を探す。そしてそれを大家さんに認めてもらう。
2)保証会社を使う。そしてそれを大家さんに認めてもらう。
これくらいしかありません。
どう転んでも、連帯保証人の意向で解約などはできないのです。


私は長い時間をかけて、不動産屋と大家さんにその理不尽さを訴えてきました。
その一つが、大家さんへの意思表示としての内容証明送付でした。
基本的に裁判で争っても勝ち目のない連帯保証人ですが、過去に勝訴した判例がありました。
いざとなったら戦いますよという意思表示、これがいくらか効いたと思います。
不動産屋さんも大家さんも、これはヤバイぞ、こっちの非も追求されそうだと思ったはずです。
その手紙到着後、解約か連帯保証人を変えるかという話が具体的に進みました。
そしてあきらめかけた頃。
不動産屋社長からの呼びかけで、再度話し合いの場がセッティングされたのでした。

大家さんのところで話し合い

元オットに連れてこられた初老の男性は、穏やかな風貌のスーツを着た紳士然としたKさん
話し方も丁寧です。
不動産屋社長は、思いっきり不審な表情で矢継ぎ早に質問します。
「どういういきさつで連帯保証人を引き受けるのか知らないけど!
親友と元奥さんが、『信用できないから降りたい』と言ってるんですよ?
そんな人の保証をあなた引き受けるんですか!?」
するとKさん。
「今まではそうだったかもしれない。
でも、今は心を入れ替えて毎日がんばってますよ?
私はがんばってる外国人を応援したいんですよ。」
不動産屋社長:
「詭弁だね。がんばっても儲からなかったら意味ないでしょう。
それとも、儲けが出なくて家賃が払えなかったときに、あなた払ってくれるんですか?」
Kさん:
「ええ、そのつもりですよ。
まあそうならないように、しっかり私が指導・管理しますけどね。
今は大変だけど見込みあると思うから支援するんですよ」
不動産屋社長:
「ここにいる元奥さんが何年も指導管理してたんですよ。
もうひとりの連帯保証人の友達も、同業者として面倒をみた。
でもダメだった。あなたが関わってよくなるとは思えませんけど?」
Kさん:
「身内だから甘えがあったんでしょう。
私は第三者として厳しくやるから大丈夫ですよ。
これからは今までとは違います」
不動産屋社長:
「そうかもしれないけど、こっちは今まで何度も約束破られてるからね。
これからこれからって言ったって信用できないんだよ!」
不動産屋社長、このようにしぶとく追求していきます。
このKさんの会社の業種や業績、出身地、資産状況など、
賃貸契約で通常聞いてはいけないような細かな個人情報を次々と聞いていました。
なかなかKさんを新連帯保証人として認めるところまで話が進みません。
長年の勘というか嗅覚がそうさせるのか。
不動産屋社長の、「こいつなんかアヤシイ」という感覚は、実は私も感じていました。
でもそんなことはどうでもいい。
私はとにかく誰でもいいから代わってほしい。
その一心で、固唾をのんでやり取りを眺めていました。
長らく問答が続いたところで大家さん。
「まあこっちとしては、ちゃんと家賃払ってくれたらそれでいいから。」
黙って聞いていた私は、心の中で
(大家さんナイス!)
とガッツポーズ。
(不動産屋社長、もうカンベンしてよ〜
この人がやるって言ってるんだからいいじゃん!!)
と、静かに苛立っていました。
初老のKさんと大家さん。
年齢が近いようで、共通の話題で和やかなムードになり、大家さんはちょっと心を許したようでした。
まだ釈然としない不動産屋社長でしたが、大家さんがいいと言っているのに進めないわけにはいきません。
ついに不動産屋社長は、連帯保証人の交代を了承しました。
以下のように条件をつけくわえて。
6月末までは、連帯保証人は今までどおり。(私と元オットの友人Jさん)
6月末に今までの未納分をすべて支払ったら、
7月からは連帯保証人をKさんとする。
払えなかったら解約。
契約の期間(2015年1月〜2016年12月)はそのまま。
したがって、2016年12月終了時に、次の更新をするかどうかを検討する。
もし問題なく家賃が支払えていたら更新、未納月があれば解約とする。
これらの条件が書き加えられた書類に、
新しい連帯保証人Kさんが署名・捺印して、その日の会合は解散でした。
午後3時に話し合いが終わったそのあと、私はすぐに自宅に戻り、空港へ。
母の介護のために九州へ向かいました。
実家にもどって、私はすぐに母にこのことを報告しました。
「ヤードの連帯保証、抜けられるかもしれない!
まだわからないけど、新しい人が契約書にサインしたから多分大丈夫。
残った責任は融資の返済だけ。
そっちは法的に解決するから大変じゃないよ」
そういうと、
「今までよくがんばったなあ。安心した」
とベッドの上で喜んでくれました。
その後、7月中は不動産屋社長からは連絡がありませんでした。
何も言ってこないところをみると、未納分は支払われて、連帯保証人も変更されたのだろうと思いました。
一応8月に入ってから、念のために電話して聞いてみました。
久々の不動産屋社長:
「今のところ、ちゃんと家賃入ってるよ。
連帯保証人はKさんに変わったから、このことでもうお宅に連絡はいかないから!
安心していいよ!
この不動産社長、気性が激しくてちょっと苦手だったけど、
結果的にとてもいい人でした。
8月6日、母納骨の日。
両親のおさまったお墓で報告ができました。
絶対に抜けられないはずだった連帯保証人。
もうすぐ旅立つ母を安心させるために、
先に逝った父が起こしてくれた奇跡だったかも。
ともかく、私と元オットをつないでいた呪縛が、またひとつとけました。
残るは融資返済の問題。
こちらもまた徐々に状況が進んでいるので、またあらためてUPします。

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