2010年 輸出がダメなら国内販売 [【回顧録】借金と離婚のいきさつ]
2009年末の父からの資金提供もむなしく、
またまたピンチな状態になって迎えた2010年。
2009年に比べて輸出売上が若干戻ってきていましたが、
お金が入っては出て、
一進一退で「足りない状態」が続きます。
この頃、為替レートは輸出会社にとって
どんどん悪くなっていました。
ドル建ての売上は円安になればなるほど儲かるわけですが、
円高は止まる気配なく、1ドル100円を切ってからは
あれよあれよという間に80円台に。
オーストラリアからは売掛金回収が進んだのですが、
(豪ドルは米ドルほど価値が落ちていなかった)
円高の影響で海外からの注文は思うようには伸びてくれません。
輸出がダメなら国内での商売をもっとがんばろう、と、
方針を変えてみました。
事故車をオークションで仕入れて、修理して、再出品するのです。
しかしこれには、経費がかかる。
板金・塗装の外注費。材料費、パーツ代もかかる。
基本は加盟しているパーツ専門業者のサイトから注文しますが、
少しでも安く仕入れようと、ヤフオクでも購入していました。
このパーツの検索や商品詳細やコスパ比較は、
元オットが日本語読めないので私の仕事になります。
輸出業者とのやり取りと、陸運局での手続きと、
支払スケジュールの確認とヤフオク検索&注文が、
私の日常業務になりました。
当初から、輸出乙仲と陸運局手続きはやっていましたが、
国内での仕入れ・販売が増えることによって、
手伝うことが倍増していきました。
そんな中、合間を縫って本業のデザインの仕事。
元オットと対照的に私の事業は好調でした。
5〜6社の発注を請け負って同時進行、
昼間にこなしきれない分は、
元オットや子どもたちが寝静まった深夜にやっていました。
元オットの目論見どおりに売上がたたなければ
待っているのは仕入れ代金の支払い。
足りない分は、私が出すことになります。
それでも足りなければ商工ローンかキャッシング。
私のお客様にも、何度か早めの入金をお願いしたことがあります。
ほとんどの取引先が末〆翌月末払いなのですが、
月末前に振込んでいただけるようお願いするのです。
どのお客様も快諾してくださり、早めにご入金してくださいました。
こんな恥ずかしい依頼は、普通のお客様にはできません。
元先輩だったり同僚だったり、
顧客として以上に信頼できる個人的にも大好きな人たちです。
電話してお願いするたびに、
情けなくて悔しくて申し訳なくて、涙が出てきたものです。
このご恩は、期待以上のパーフェクトな仕事ぶりでお返しするしかない。
その思いは、今でも変わりません。
そこまでして倒産させずに会社を生かしておきたいとふんばっていたのは、
為替レートさえ良くなれば、この状況も好転するのに。
私も元オットもそう思っていたからです。
また、私が元オットを教育できていないからだ、
仕事の仕方を、正しい方向へ軌道修正してあげれば、
私がもっとサポートすれば、また前のようにうまくいく、
そうも思っていました。
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